2019/04/03

翻訳家になってみて分かったこと。「翻訳なら何でも楽しいのか?」


 『ビッグイシューJAPAN』という雑誌の翻訳に携わらせていただいて2年がたちます。



(ビッグイシューって何?と思った方はこちらもぜひお読みください!↓
 
以前にも翻訳をしていたことがあるのですが、その時はコンピューターソフトのマニュアルを訳すというもので、これが全然、やってて面白くありませんでした。笑
その時に悟ったことは
「私は翻訳が好きといっても、訳すなら何でもいいわけじゃないんだ」と。
翻訳という作業自体が好きな人もいるのかもしれませんが、私は性格的に「英語から日本語に変換するなら内容は何でも楽しい♪」のではなく、「何を訳したいのか?」が重要なんだと分かりました。

翻訳以外のことでも言えると思います。
たとえば「英語ができるようになりたい!」という人は多いですが、
何のために?その英語を何で使いたい? かが一番大切ですよね。

「外国人の友達を作りたい」「インターネットで情報収取したい」「洋書を読みたい」「海外の大学に留学したい」「仕事で必要だから」「TOEICのスコアを伸ばしたい」「字幕なしで映画を楽しみたい」

目的によって、英語のどのスキルをどういう方法で伸ばすのかや、ネイティブの先生か、日本人を選ぶか?も変わってくると思います。

私の翻訳の話に戻ると、つまり、自分がやりたいのは
「人に伝えたいと思う内容を訳す」こと。どちらかというと、翻訳ではなくとも「誰かに何かを伝えたい」のだ、と。それに、もともとモノを知りたい欲が強いので、自分も読んでいて面白いことやためになる内容を訳したい!と。(ワガママだね 笑)

結果として「自分は人々に何を伝えたいのか?」「自分は何を知りたいのか?」に行きつき、ビッグイシューの記事は、まさにそういう点でも、英語のオリジナル記事を読んでるだけで本当に胸が熱くなったり、面白い!そうなんだ!と思うものばかり。そんな雑誌に関わらせていただけて幸せです。

最近は、ビッグイシューで毎号に掲載の「今月の人」という記事の翻訳をさせていただくことが多いです。これは世界中のストリート雑誌や新聞(ホームレスの人々へ収入源を提供して支援するのが目的の刊行物)の販売者を一人ずつ紹介する記事で、どれも「こんな人生を送っている人がいるんだ~」とびっくりするものばかり。それは「悲惨な生活」という意味ではなくて、むしろ、その人の波乱万丈の人生やその人生観に感動させられることが多いです。(各号、写真つきで紹介されています↓)



どの人のインタビューも毎回、興味深くて示唆に富んでいます。また去年秋に、ホームレス経験者ながら「声なき人の声になりたい」と2018年秋のバンクーバーの市議会議員選挙に立候補した人のインタビューを翻訳したのですが、当時は自分も地元民としてその選挙の経過を見守っていただけに、なおさら印象深かったです。(彼は残念ながら落選してしまいましたが、この時、議員10名の枠に200人以上が立候補し、私はこの「誰にでもオープンな選挙」に好印象を受けました。)

今回、訳すのは、これまた、壮絶な半生を送った人についての記事です。これまたすごい。。。ここに書きたい気持ちをぐっとこらえて。(あ、下の写真の人ではないよ。)
ぜひ『ビッグイシュー』を手に取って読んでくださいまし!!


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